0012 墨田 ズシオウマル (33/71)
私はまた世田谷を思い出していた。
今分かった13のSCM。
恐らく世田谷が作り、広げた物に違いあるまい。
「てか何の為に こんな物作って売ったんだろ?」
アヤくんの言葉に、私は心の中で答える。
奴の目的は金だ。
「たった900円だしな」
900円?そんなに安いのか?
妙だ。
私は人間の金の感覚にはうといが、それでも安過ぎる事が分かる。
話に間ができた時に、エイアが話し始めた。
「けど 誰かは必ずいて その誰かが人間なら 目的は必ずあるんだよ」
エイアの考えは正解だ。
私の脳裏に世田谷の姿がチラつく。
奴の様な私欲の塊が、何も考えずにSCMをばらまいたりする訳がない。
この中で唯一、エイアの思考だけが、黒幕の世田谷に近付いているのだ。
「ゲームってハマったら負けなんだよ やらないのが1番の勝ちじゃん」
彼女はただ、危険に飛び込むユウガを説得しようとしているだけなのだろう。
相手のプライドを傷付けない節も感じ取れる。