0012 墨田 ズシオウマル (19/71)
変わった事はさらに続き、その夜、ゼンイチの留守中に2人の人間が家に訪れた。
1人は唐揚げの女。
もう1人はメガネの男。
2人のやりとりで、中央とシヲリという名前だと分かった。
中央は以前、私とゼンイチを追った男だ。
なぜ2人が一緒にいるのかは分からないが、シヲリは相変わらずいい匂いがする。
ちなみに唐揚げの匂いではない。
2人が私を外に出そうとするのは、明らかによく分かった。
たまには夜中の散歩もいい。
私は軽い気持ちで、2人に着いて行く事にした。
だが、その夜は特別な夜だった。
立て続けに起こった出来事に続き、夜中の住宅街で、恐ろしく懐かしい匂いを感じたのだ。
エイアだ!エイアの匂いだ!
エイアが近くにいる!
私は夢中で走った。
『キュイ──ン』
同時に感じるSCMの震動。
エイアに対する夢中の気持ちで足は止めなかったが、私は気付いた。
「ズシ!」
走った先に、懐かしい声と、見知らぬ男がいた。
こうして、私はエイアと再会できたのだ。
だが、私は直後に、エイアの隣の男に違和感を感じた。
この男。何者だ?
この男も、SCMを着けている。