0012 墨田 ズシオウマル (4/71)
会いたい人間はエイア。
探している人間の1人はアンジュ。
そして、探している人間のもう1人は世田谷という名の男だ。
アンジュを探し、エイアから離れ、結局行き場を無くした私だが、とある男に拾われた。
壮年の人間のその男は独り身で、私を仕事場で飼ってくれた。
その男が2人目の主人、墨田という男だった。
墨田は周りの若い人間達から「先生」や「教授」と呼ばれていた。
後から分かった事は、私が墨田教授に連れて行かれたのは、とある大学の研究室だったという事だ。
その研究室では、1つの研究が行われていた。
その研究とは『人間の意思による、動物の服従』というものだった。
墨田教授は、学徒達の前で、小さな器具を持って説明した。
「この装置が完成すれば ペットへの躾(しつけ)を必要とせずに 言う事を聞かせる事ができる」
私にはよく理解できなかったが、墨田教授と数名の学徒達は、動物を無条件でしつける機械を研究していた。
その装置が、後のスレイブコントロールメソッド。
SCMだ。