0011 中央 アタル (134/142)

反面、前の主人であるリュウオウはどうでもいい。


むしろゼンイチと手を組めば、リュウオウに仕返しができるのではという思いがよぎる。


「ん゙ん゙ー!」


口頭での命令や、本人の意思がほとんど分からない、ゼンイチが俺に対して具体的な命令を言えない状況にしておいて良かった。


これで足立シヲリがゼンイチに勝てば、俺とゼンイチはまたリュウオウの奴隷になる。


つくづく不思議なもんだ。


心ではゼンイチもリュウオウも嫌いだが、行動では言うことを聞いてしまう。


SCMを着けると、自分の中にもう1人の奴隷の自分ができる。従順な自分だ。


SCMはどんだけ人間の脳に、莫大な作用を起こしているんだろう。


今までリュウオウに対して感じていた緊張感が即座に無くなり、ゼンイチに対して新たに生まれた緊張感で、SCMの常軌を逸した力を感じる。


今は当初の計画通りの状況だが、リュウオウの傘下に戻るのがとても嫌だ。


くそ。うまく考えがまとまらないな。忙しい、焦っている気分になるんだ。


もう、深く考えるのはよそう。


後は足立シヲリがうまくやってくれるはずだ。