0011 中央 アタル (112/142)
「なんだそれ」
ついに銃をあらわにしたが、ゼンイチたちは俺が手に持つ銃を見て拍子抜けした様子だった。
まあ無理もない。
俺が持っていた黒い拳銃の先には、コーヒーの空き缶が取り付けられてある。
「はっ!なんでコーヒーでビビんなきゃいけねーんだよ!」
手下ゴリラも笑いながらバカにしだした。
「何それ?レーザーガン?」
確かに、銃口に固定された小さめの空き缶は未来の光線銃みたいだ。
一瞬は笑っていたゼンイチだが、俺に鋭い目付きで言う。
「テメー マジ舐めてんな」
なんとでも言え。俺は大マジだ。
「頼むから撃たせるな」
「日本で拳銃はそう簡単に手に入んねーんだよ 本物な訳がねえ」
手下ゴリラの言う通り、一般人がピストルを日本で手に入れるには不可能では無いものの、かなりの手間とそれなりの金がかかる。
この場にいる全員、俺が持っている拳銃はモデルガンか何かだと思っているんだろう。
ルシエも、呆れた表情こそ見せているが、恐怖している様子はまったく無い。
「BB弾野郎が!」
そう怒鳴りながら、手下ゴリラが卓に登り上がり、俺に飛びかかってきた。