0011 中央 アタル (94/142)
深夜にも関わらず開いている店が多く、タクシーなども含め車通りも少なくない。
あまりスピードが出せなくなる。
「なんかゼンイチの移動速度が遅くなりました」
足立シヲリの報告には何も言わなかったが、どうやらゼンイチは車を降りたようだ。
街の景色は明かりが多く、高そうなスーツを着た男や、ブランドで着飾った女。ラフな格好をした様々な人種の外国人も目立つ。
周りを注意して見回すが、ゼンイチらしき人間はいない。
「結構近いです 」
信号に止まった際に、俺はSCMを外した。
そして足立シヲリが掲げてきた携帯の画面を見る。
確かに近い。距離はおおよそ200M強といった所か。
車で探索するのには限界だな。
都合良くパーキングを見つけて、そこに車を止めることにした。
この区域のパーキングは何度が利用したことがあるが、値段がバカ高い。
だが他に車を停められる場所も無いだろうしな。
仕事なら、経費で落とすのにな。
だが、こんな事に経費が出る訳が無い。
仕方なくそこに車を止めた。
一応念のためにガムテープなどが入ったバッグを持って車から降り、俺と足立シヲリは街の通りを歩き始める。