0011 中央 アタル (93/142)

恐らくゼンイチは奴隷にしたこの女を使って、デリヘルの真似事をしていたのだろう。


足立シヲリも俺からチラシを受け取り、写真の女を見つめている。


一歩間違えていたら、足立シヲリがデリヘルをやらされていたかもしれない。


いや、間違いなくやらされていた。


今もリュウオウの奴隷ではあるが、他の派閥の奴隷の具体的な末路を知っても、気分のいいもんじゃない。


彼女も今そんなことを考えながら、杉並ルシエの写真を見ているのかもな。


「つうか中央さん デリヘルとか呼ぶんですか?」


「え?は?」


何を考えているんだ、この女。


本当、時として人と人の思考は同じ物を見てまったく違う事を考えるもんだな。


ゼンイチの反応は意味も無く、回り道をしながら移動し続けた。


しかし1時間弱も車を飛ばして追い続けると、ゼンイチとの距離は大分縮まった。


やがて景色は住宅街から、ビルや店舗が並ぶ街と呼べるロケーションに変わる。


この辺りは外資系の会社が多く、セレブの遊び場も多い。


外国人も多いな。