0011 中央 アタル (90/142)

足立シヲリが中野タイジュをどう想っているかは分からないが、まあ俺やSCMにおいては関係ない。


好奇心として気にはなるがな。


中野タイジュは現在俺達がいるこの辺りから、だいぶ離れた場所にいる。


さっきのメールはジュリアから届いたもので、現在彼がこちらの地域に向かっているというものだったが、まだ時間がかかるそうだ。


遮断機が上がり、車を発進させながら俺は足立シヲリを見た。


「俺と君は これから先行してゼンイチを探し 発見した際には奴を尾行しつつ中野タイジュを待つ」


足立シヲリは真剣な顔で頷いた。


時計を見たら深夜1時を回っている。


ゼンイチがSCMを着けていなければいけないのは、最低でも残り5時間弱。


奴がSCMを外し、GPSで認識できなくなったら終わりだ。


短時間では探しようが無い。


話が入り乱れ、恐らく後にも先にも起こりえない異例の状況ではあったが、やっとまとまってきた。



難しいことは何もない。



これからやることは、いたってシンプルだ。



俺達はあと5時間以内にゼンイチを捉え、足立シヲリか中野タイジュのいずれかが、新たな勝負を仕掛ける。



そして勝てばいい。