0011 中央 アタル (89/142)
足立シヲリの疑問に、俺はメールの返事を打ちながら答える。
「さっき目黒と足立シヲリを勝負させる際に リュウオウに勝負の許可を得る為に連絡した」
その際に、俺が保留モードになった今の状況も説明しておいた。
「リュウオウから派遣された助っ人が こちらに向かっている」
「あ」
足立シヲリも、なんとなく誰が来るか分かったらしい。
派遣された助っ人はオカマ野郎。
「中野タイジュだ」
同時に貨物列車が目の前を通り過ぎた。
「中野ちゃんが 」
列車の音でうまく聞こえないが、足立シヲリの唇はそう動いていた気がする。
足立シヲリと中野タイジュは、共にリュウオウの奴隷になった2人だ。
リュウオウの奴隷になった者は、ジュリアとリュウオウを媒介にして最低限お互いの情報を提供する。
俺とジュリアは他に比べ特にリュウオウから情報を貰っているが、他の奴隷の気持ちまで把握していない。する必要も無いしな。
要するに、一応仲間であっても、互いの色恋や過去のことまではもちろん知らない。
俺が知っているのは、新宿セイヤはジュリアの元彼で、未だに想っていること。
そして中野タイジュは足立シヲリの事が大分好きらしい。ということだけだ。