0011 中央 アタル (88/142)

要するに、足立シヲリは1人でゼンイチと勝負をしなければいけない。



その旨を足立シヲリに説明した所で、2つ目の問題が出る。



「2つ目は どうやって君が暴力バカのゼンイチに勝つ?」



俺の話を聞き終えた足立シヲリは、ファイティングポーズを取って、静かに答えた。



「気合いで勝ちます」



は?



「はは」



俺は力無く笑った。初めて会った時も思ったが。



「君は おもしろい女だな」



俺が和んだ表情を見せると、足立シヲリもわずかに微笑んで見せた。



ヴヴヴ



その時、俺の携帯にメールが届いた。



車はちょうど踏み切りに差し掛かり、カンカンカンと鳴る鐘の音と共に遮断機が降りてくる。



電車が来るまで少しかかりそうだ。



俺はその間に携帯のメールを読み上げた。そして足立シヲリに顔を向ける。



「役に立つかは分からないが 少しは なんとかなるかもな」



「どうしたんすか?」