0011 中央 アタル (82/142)
なんとなくだが謎は解けた。
考えれば他にも細かな疑問が出てくるが、さすがにそろそろ目黒に手当てを受けさせないとな。
俺は目黒を抱え、コンビニに設置された電話ボックスの横に座らせる。
「あとは分かってるな」
「あ ああ」
俺達も奴隷であることと、軽い自己紹介はすでに済ませた。
真の主人はリュウオウという人物である事も伝え、当面の指示も出している。
この場でやれる事はやったな。
俺が車に戻ろうとすると、目黒が呼び止める。
「まってくれ」
もう1度振り返ると、目黒は俺を見上げて言う。
「たのむ 杉並ルシエという女は助けてくれ」
すぎなみるしえ?
どこかで聞いた気がするな。
「誰だそいつ」
「俺の前の主人だが 今はゼンイチの奴隷だ」
ゼンイチには、まだ奴隷がいたのか。
「お前と杉並ルシエ以外に ゼンイチにはまだ奴隷がいるのか?」
目黒は首を振る。
「いや 俺とその杉並ルシエだけだ」
杉並ルシエという女も、どうやら真の主人であるズシオウマルには対面していないらしい。