0011 中央 アタル (64/142)
その辺りは電話の様子で、足立シヲリも察していたようだ。
彼女が気になるのは罰のことだろう。
「そして俺は また禁煙だ」
「え?」
ハタから聞いたら下らない事に聞こえるだろうが、元々ヘビースモーカーの俺が禁煙するなんてかなり辛い。
またタバコが許されるには、新しく誰かを奴隷にして来なければいけない。
「あたしは 」
足立シヲリの罰も、あいつが思い付きそうなものだ。
「君はこれだ」
俺はそう言って、後部座席に置いておいた、携帯用のゲーム機を渡した。
「このゲームで新しい武器を作る為にモンスターを狩って 材料集めだとさ」
「もん は?」
疑問系の足立シヲリに、ゲーム機を渡した直後。
ヴヴヴ ヴヴヴ
俺の携帯電話が鳴った。
ディスプレイを見ると、知らない番号だ。
大体予想できる。
電話に出た瞬間、獣みたいな声が聞こえた。
「テメー!ゴラア!」
案の定、ゼンイチだ。
「誰だテメー!」
こいつ多分家から電話してるのに、大した大声だ。
音割れが起きてかなり聞き取りにくい。
「お前を追う者だ」
俺はそう言いながら、ハンズフリーフォンに切り替え、車を発進させていた。
「あ゙あ゙?テメー今どこだコラ」