0011 中央 アタル (65/142)

「近くにいるよ」


「ざっけんな殺すぞ!」


そんなやりとりをしながら、足立シヲリに金を渡し、パーキングを出る。


そしてジェスチャーで、携帯でGPSを開くよう彼女に指示をした。


「まあ落ち着け 察してるとは思うが 俺はSCM所有者だ」


ゼンイチは何も言わずに聞き始めた。


「家にご主人様がいないだろう?だがお前は奴隷のままだ」


「テメー あん時のメガネ野郎か」


お、以前会った時の事を覚えてるな。だが俺はゼンイチの言葉をシカトして話し続ける。


「どうだ?犬より俺達の仲間にならないか?」


「ざけんじゃねえ殺すぞ」


こいつさっきから同じ言葉しか言わないな。


ズシオウマルは大田ユウガ達に横取りされたが、そこにはうまく触れないで話し続ける。


ズシオウマルを奴隷にできれば楽にゼンイチも奴隷にできるが、犬と勝負ができたのはゼンイチが異例だし、どっち道ズシオウマルはもういない。


「じゃあ勝負しないか?」


携帯を操作した後、足立シヲリは目を見開き、俺に画面を見せてきた。


ゼンイチの家辺りを映した画面には、黄色の○が表示されている。


よし。


ゼンイチは今SCMを着けている。