0011 中央 アタル (59/142)
どうしてこんな場所にいる?
GPSで新たな奴隷でも探しに来ていたのか?
それともこいつらもズシオウマルを探していたのか?
だが考えても分かる事ではない。
お互い少しでも無駄な情報が漏れない様、何も話さないが、若者はキラキラ光る目で俺を見てきやがる。
あれは奴隷になった奴の目じゃない。
俺たちが見た主人の赤反応は、この青年 大田ユウガだ。
「また 会うこともあるだろう」
大分間が開いたが、俺はそう切り出してこの場から離れようとした。
こんなマンガみたいなセリフ、実際に使う日がくるとは思わなかったな。
胸ポケットに入ってあるタバコを取り出すが、ちくしょう。
タバコはもう1本も無い。
俺は代わりにライターを取り出した。
「おじさん」
「おじさんじゃない 中央さんだ」
俺は歩くのを止めないまま、背中でそう返す。
よく見ろ。これが大人の男の背中だ。
「中央さん 奴隷から解放されたくありません?」
思わず足を止めてしまった。足立シヲリも同様だ。
SCMを着けていない俺達なのに、奴隷だと気付いた上で、どの口で言いやがる。