0011 中央 アタル (32/142)
「怖かったら 車で待っていていいぞ」
俺は気遣いのつもりでそう言ったが、俺の言葉の直後に足立シヲリは車から降りだした。
「あたしも行きます」
この女。なかなかの負けず嫌いだな。
パーキングからゼンイチの家まで、徒歩なら3、4分ほどで着く。
俺はタバコに火を着けながら、足立シヲリに聞いた。
「怖いか?」
「ドキドキはしますけど怖くはないです」
確かに、緊張はしているようだが怯えている様子はない。
「けどもしゼンイチがいた場合 どうやって奴隷にするんですか?」
「目には目を 力づくだ」
俺も普通の社会人だ。
SCMの勝負においてとはいえ、毎回人を殴るのは勘弁だが、ゼンイチみたいな奴なら気が引くことはない。
ぶっちゃけ変に小細工をかますより、ゼンイチのように力づくで勝負に持ち込むのが1番手っ取り早いしな。
「えっと 中央さんって格闘技とかしてたんですか?」
「いや特に」