0010 文京 ゼンイチ (79/90)

どんだけタイミングが



『 キュイ──ン 』



「は?」



ネガティブな不幸を感じている中、SCMからアラームが鳴った。



今日は何てイベントが多い日だ。



悪くねえ。俺はこういう刺激的なものを求めてたんだよ。



俺とシヲリは立ち止まって、周りを見渡す。



だが車が2台も並べられない道の先に、人は見えなかった。



シヲリも薄目で周りを見ていた。



「お前も感じたよな?」



こいつもSCMを着けてる。アラームを感じたはずだ。



「はい」



静かにシヲリが答えると、また『 キュイ──ン 』と鳴った。



2回目か。かなり近えぞ。



恐らく、こちらの位置を分かっている。



あのオカマがまた戻ってきた可能性が高いな。



やはり俺はラッキープラチナボーイだ。



オカマをぶっ飛ばして、携帯をぶん取ればいい。



シヲリから手を離すと、シヲリは道のハジにしゃがみこんだ。



ポキ パキ



俺は拳の指を鳴らし、首を曲げて音を出す。