0010 文京 ゼンイチ (75/90)

柔らかい女の唇は、生暖かく、鉄の味がする。


一瞬だけ舌を入れると、女の口の上に不自然な感触があった。


SCMだ。しっかり着けてんな。


「今から俺の 奴隷な」


俺はその場に、抱いていた女を降ろす。


「ゼンイチ様と呼べ」


女はその場に崩れるように仰向けに倒れ、体がダランとして動かない。


口元と鼻から出ているよだれと血が、公園のライトで光っていた。


俺は地面に倒れているオカマを見る。


「おい お前も俺の奴隷になったか?」


主人を負かせば、それに付いていた奴隷もまるごと手に入る。


女を負かせば、オカマも俺の奴隷だ。


「おい 聞こえてんだろ!お前も俺の奴隷になったか?」


「はい」


俺の問いに、オカマは静かにそう言った。


よし。よし!よし!


2人だ!2人同時に手に入れた!


俺はゆっくりと、オカマの首から足をどける。


次の瞬間、オカマはその場から一気に起き上がり、走り出した。


は?なんだ?


何でこいつは奴隷なのに俺から逃げるんだ?