0010 文京 ゼンイチ (57/90)

「イッテー!何すんの!」


思い切りぶん殴ったが、シンノスケは、わずかにのけ反っただけだった。


身長は少し俺よりも低いが、体型はしっかりしているから、体重がそこそこあるんだな。


「うるせー チンカス お前は俺を怒らせたんだよ」


イチゴちゃんをデリヘルにぶち込もうとした挙げ句、俺からチャンスまで奪いやがった。


「何のことだにょ!」


バフ!


話している最中に、俺はシンノスケの横っ腹に蹴りを入れる。


「ぶぅほ!」


流したが、こいつさりげなくセリフをカミやがったな。


「ちょっ!タイム!タイム!」


シンノスケは苦しそうに腹を抱え、そう言ってきた。


タイムという言葉に、反射的に間が空く。


「気ぃ悪くさせたんなら謝るから 訳を聞かせてよ」


俺からイチゴちゃんを奪った。


「あ?訳なんて無えよ!気に入らねえんだよ!」


だからおとなしく死ね!


「はあ?訳も無く人殴るのあんた!」


シンノスケは姿勢を直し、一歩前に出て来た。


お?なんか勢い付いてきたな。