0010 文京 ゼンイチ (56/90)
「今から5秒で笑わせたら メアド教えて?」
そんな間に、シンノスケはガンガンイチゴちゃんに話しかけていた。
「へ?え?」
今から5秒で殺してやる。
俺はシンノスケのナンパの言葉に突っ込みを入れながら、鼻で息をした。
頭にはキテいるが、この状況にチャンスを感じる。
ここで、あのクソライオンをぶっ飛ばしてイチゴちゃんを助ければ、これがいいきっかけになる。
ヘへ、シンノスケありがとよ。お前をぶっ飛ばす口実と、イチゴちゃんのメアドの両方ゲットだ。
俺は拳を握りながら、イチゴちゃんとシンノスケに近付いていた。
「あの 急いでるんで」
俺がイチゴちゃんの真後ろに着く直前、イチゴちゃんはシンノスケの横を走り去った。
は?
シンノスケは、走り去るイチゴちゃんを目で追ったが、直後に目の前の俺に気付く。
「あれ?あ えっとさっきの」
バチン
「ぶっほ!」
シンノスケが何か言う前に、俺はシンノスケの頬をぶん殴った。
「テメー 何さらしとんじゃボゲが!」
テメーのせいで、イチゴちゃんが逃げちまったじゃねえか!