0010 文京 ゼンイチ (29/90)

「おい 外したらお前との奴隷主人関係が解除とかになんねーだろーな?」


嘘ついて解放されようって、魂胆じゃねーかって思った。


「いえ外しても24時間は大丈夫です」


「ふーん」


どうやら嘘じゃないらしい。そういや説明書にもそんな事が書いてあったような気がした。


俺がSCMを外すと、目黒も外した。


外した後、しばらく沈黙が続いた。


「静かだな 音楽とかねーの?」


目黒のステーションワゴンの車内は、エンジンと車が走る滑走の音だけだった。


「はい」


目黒がCDのパネルを操作すると、男のボーカルで訳分かんねえアニメっぽい音楽が流れ始めた。


熱血的っつうかロボットっつうか。


「んだよコレ!誰だよ!」


「かげや 」


「誰でもいーよ!ヒップホップとかレゲエねえの?ジャパニーズでもいいからよお!」


目黒が今流れている曲のアーティストを言おうとしたが、途中でさえぎってやった。


「すみません ありません」


「んだよマジ使えねえ」