0010 文京 ゼンイチ (22/90)
俺からSCMを受け取った目黒は、震える手でそれを口に入れた。
まるで入れ歯を入れるジジイみたいにな。
『 キュイ──ン 』
目黒がSCMを着けた瞬間、俺のSCMが鳴った。以前の時より若干振動が強い。
おもしれえ。これどうなってんだ?なんかテンション上がってきた。
「じゃあ勝負しようぜ!勝負は殴り合いだ!ほら!言え!」
俺は目黒の胸ぐらを掴み、揺さぶった。
「勝負は 殴りあ い」
『 カチッ 』
「なんだ?今のはなんだ?」
俺が目黒の胸ぐらを掴みながら大きく揺らすと、奴の唇から声が出る。
「い 今のが 勝負開始の合図だ」
目黒はされるがまま、ガクガクと揺れている。なんかおもちゃみてえ。
「へえ じゃあほら!かかってこい!」
ゴヅ
そのまま頭突きをしてやった。
「ぐっ」
「どうした!ほら!どっわい!どっわい!」
ゴヅ
「すみ 」
「あ?」
目黒は顔をクシャクシャにして、泣いていた。
「ズミ゛マ゛ゼン゛」
『 カチッ カチカチ 』