0010 文京 ゼンイチ (18/90)

「ぁぶっ 何すんだ!」


俺は何も言わずに男の首裏の服のエリを引っ張り、さらにパチ屋の裏側まで連れて行く。


「離せ!」


男も抵抗してくるが、その度にヒジを頭に当ててやった。


人目がさらに無い、パチ屋の裏路地。


奴の首を離した瞬間、反撃しようとしてきたが、先手必勝だ。つうか気合いが違え。


「っらあ!」


奴もそこそこガタイがいいが、格闘技やケンカをしてきたような奴じゃない。明らかにパンピー。


ボクシングみてえな構えでパンチしてくるが、ぶっちゃけ『痛い攻撃』と『ダメージを与える攻撃』は違えんだよ。


バチン


奴のパンチが俺の頬に当たる。確かに痛え。口ん中も切れた。


けど、痛いだけで俺はまだ動ける。


俺は奴の腹の真ん中に、思いっきり、つま先の蹴りを入れた。


「げっぇ」


急所がどうとか知らないが、今のは胃の周辺。


ほら、動きが止まった。テンション下がる痛みで吐きそうだろ?


これがダメージだ。


膝を着いた男の横顔に、また思いっきり蹴りを入れる。


バッチン


その蹴りで、男の体は崩れ落ちた。