0010 文京 ゼンイチ (3/90)
初めは何が何だか分からなかった。
だが詳しく聞いてみると、その店の系列の会長が後継者を探していたらしい。
その後継者の条件が、まさに俺なんだと。
そして、俺を面接していたおっさんが、いくつものキャバクラを経営している、その会長本人だった。
ちなみに現会長は体調が悪いらしく、余生をジャマイカで過ごしたいらしい。
ジャマイカも悪くないが、会長になれば遊んでいても金は入るし、キャバ嬢も食い放題。
そう言われた。
その話を聞いて俺は思った。
やっぱ俺は選ばれた人間なんだ。
最近の不幸は、この日の為の伏線だったんだ。
俺は想像した。
鋭いスーツを着て、金とプラチナのアクセをジャラジャラ着けた自分。
キャバクラだけじゃなく風俗を初め様々な新しい事業も開拓して、その内自分のサクセスを記した本出して、ガッポリ売れて。
芸能界からもお呼びがかかるかもな。そん時は曲も作ってアーティストデビューだ。もちヒップホップ。
いい女囲って、リムジンの中でシャンパンを開ける。車はハイクラスなリムジンで車内はフルモニター。
ガンガンに重低音を流し、俺の半径10Mは常にクラブ!
家には金の力で、ピュアな少女を何人も飼って育てるんだ!
アッパーソングのビデオクリップみてえな人生!
毎日がパーティーだ!