0009 中野 タイジュ (54/65)
「シヲリさんは 」
俺がそう言うと、中央は顔だけでバスルームを差した。
「シャワーを浴びてる」
中央に釣られ、バスルームを見た。
次に、俺の横に座る薄着のジュリアを見る。
ジュリアも上着を脱いだ裸足で、ベッドに座って俺を見ていた。
まさか、シヲリさんはすでに中央やジュリアに変な事をされたんじゃ。
「場所も場所だが変な想像するなよ?俺は指1本触れてない」
俺の心境を察したのか、中央はそう言い訳した。
信用はできないが、確かに中央は女に変な事をする人間には見えない。
まあ女だと思っていた俺を殴ったけど。
少し安心を感じた直後、ゼンイチとズシオウマルの事を思い出した俺は、さらに疑問を聞く。
「ゼンイチとズシオウマルはどうなったんすか?」
「ズシオウマルが勝った」
俺は何も言わなかったが、中央の答えに素直に驚いていた。
決着が着いた事自体が意外だ。
横からジュリアも付け加える。
「ゼンイチとかいうあの男がギブアップして ズシオウマルが勝ったの」
そうなのか。