0009 中野 タイジュ (48/65)
俺は俺の全存在を懸けて、シヲリさんの安全を保証する。
「足立さん 勝負を申し込んで下さい」
俺の真剣な気持ちが届いたのか、シヲリさんは1度目を瞑り、開けると「分かった」と小さく答えた。
きっと疑問や混乱で憤りも感じているかもしれない。
けど素直な足立さんの答えに、黙っていたジュリアも俺も中央も、安堵(あんど)のため息を吐き出した。
中央は窓の外のゼンイチとズシオウマルの行動を気にしながら、シヲリさんに言う。
「勝負は何でもいいんだが じゃあ しりとりで勝負だ 負け方は分かるな?」
確かに何でもいいけど、なんでしりとりなんだ。
「はい」
シヲリさんがそう言うと、隣に座る俺にもシヲリさんの口からSCMの『カチッ』と鳴る音が聞こえた。
シヲリさんと中央の勝負が始まったんだ。
「ジュリア タオル」
中央がそう言うと、ジュリアはタオルをシヲリさんの膝元に置く。何の為だ?
シヲリさんは俺とジュリアの間で、膝元に置かれたタオルを不思議そうに見る。
「えっと」
「まずは俺からだ しりとり」
疑問系のシヲリさんに対し、中央はかまわずしりとりを始めた。