0009 中野 タイジュ (47/65)

俺は自分を人質にして、シヲリさんの解放を中央とジュリアに要求している。


けど、それはシヲリさんが知る必要はない。


「今はとにかく中央さんと勝負して 負けて下さい」


俺はシヲリさんの疑問に答えないで、シヲリさんに本題を言った。


「えっと できたら勝ちたいんだけど ダメ?」


シヲリさんは中央に向かってそう言った。


そりゃそうだ。シヲリさんらしい。


無骨で冷静に見えた中央ですら、シヲリさんの言葉に笑いだした。


「ハハ おもしろいけど 解放したらSCMは破損する 俺にはまだSCMが必要なんだ」


そう言いながら、中央は口の中にSCMを装着した。


「それに俺が負けたら俺はあいつの奴隷になってしまう 君は救えない」



ヅガン



直後に外のゼンイチが車を殴りつけてきた。


シヲリさんを取り返されて、焦ってるのか。


「あんの野郎!」


中央はそう叫ぶと、興奮した様子で俺とシヲリさんに言う。


「どうする?あいつの奴隷のままがいいか?それとも俺と勝負して解放されるか?」


シヲリさんは中央の言葉に俺を見る。


中央とジュリアは信用できない。


けど、シヲリさんをこのままゼンイチの奴隷にしておく訳にはいかない。