0008 足立 シヲリ (53/55)
「うん 本当はアンモニアとか嗅がせたかったんですけど お酢しかなかったから」
そう言えば、スーパーでお酢買ってたな。
中野ちゃんは、やっと水を渡してくれた。
水で口をゆすぎながら、渡してくれたハンカチで口元を拭く。
急に、寒さを感じるようになったけど、大分落ち着いた。
「あたし 何されたの?」
「あいつら 紙コップの内側に変な薬入れてて あたし達をヤろうとしたんですよ」
マジかよ。
「変な薬って?」
「足立さんの症状からして多分 睡眠薬と幻覚作用がある ラブドラッグだと思います」
ああ。前に流行ったな。
ラブドラッグとか言って、別名レイプドラッグって言われてた、日本では一応合法ドラッグと言われてた類だ。
最近でも、医療用の薬を調合して作ってる奴もいるらしいけど。
レイバンもオデもいい奴かと思ったけど、見事に悪い奴だったわ。
人間不信になりそうだ。
ていうか中野ちゃん、薬関係に詳しいな。
「あー あっぶねー!」
あたしはそう叫んだ後、中野ちゃんを見る。
「中野ちゃんがレイバンん家からあたしを連れ出してくれたの?」
「うん 足立さんの様子がおかしかったから あいつら問いただしたら あたしも襲われて」