0008 足立 シヲリ (52/55)
しばらく歩いた住宅街の公園みたいな所で、あたしは座らされた。
次に、口の中に指を入れられる。
中野ちゃん、なにすんだよ。
「おぇぇ」
意識がもうろうとする中でも、あたしは服に付かないようにその場に吐いた。
うわあ、出るわ出るわ。鼻からも出るよ。
「全部出してください」
中野ちゃんが、あたしの背中をさすりながら、腹を押し上げる。
あ、これ超きも
「おぶ」
また吐いた。
ああ、超恥ずかしい。汚点だよ汚点。
あたしの中に、申し訳ない気持ちが広がる。
「中野ぢゃん あたしあたし」
「これで口ゆすいでください」
中野ちゃんはそう言って、透明の瓶を渡してきた。
水かと思って思いきり口に含んだら、鼻を突き上げる刺激を感じる。
ただでさえ涙目なのに、さらに涙目になった。
酸っぱ!
あたしは言われた通り、口の中でグチュグチュさせて、すぐに吐き出した。
「これお酢!?」
一発で目が覚めた。