0008 足立 シヲリ (42/55)

中野ちゃんも2杯目のビールを飲み干し、カシスオレンジを飲んでいた。


どうやら酒が入って、センチメンタル全開だったみたい。


あたしはメニューを見ながら、中野ちゃんとあたしの飲んだ分を携帯のメール機能にメモをする。


中野
ビール×2
カシスオレンジ×1

足立
ビール×3


ていうか、もう金額より飲みたいものを飲みたい。


あたしは残ったビールを飲み干し、店員を呼び出して、自分で注文する。


「梅酒ロックと半グレープください」


頼んだ梅酒と半分にカットされたグレープフルーツを、不思議そうに見る他の3人。


「どうすんの?それ」


「決まってんじゃん」


あたしはレイバンにそう答えながら、グレープフルーツを果物の汁を絞り出す為の銀色の絞り器に押し付ける。


押し付けて出た果汁が下の溝に溜まり、溜まった生のグレープフルーツジュースを梅酒に注ぎ入れて、箸の先で混ぜた。


「あ うまそ」


「おいしいよ 飲んでみる?」


あたしは一口飲んだグラスを、レイバンに渡した。


「うめ!自分で考えたの?」


「いや 昔の男に教えてもらったんだ」


あたしはグラスを受け取りながら答えた。