0007 新宿 セイヤ (25/36)
ジュリアはすぐに俺の背中をさすり、おしぼりを俺の口に当てる。
「外している時に 勝負を開始しても 後からSCMを着ければ勝負の設定は作動するの これが先行勝負」
「先行勝負だ とお ぇ」
ジュリアはもう1枚、おしぼりを俺の口元に差し出す。
「大丈夫?あんまり主人が変わると その度に脳への作用が強くなるから 体に悪い影響があるって」
「ぐぅ お」
俺はSCMの作用で感じる、頭痛と嘔吐感の中、必死で気力を保ち、ジュリアの言葉を聞いていた。
景色がグルグルと回る様な不快感の中、ジュリアは話し続ける。
「セイヤ 一緒にリュウオウ様の奴隷になろ それなら一緒にいれるよ」
くそ!くそ!
「ジュリアあ!リュウオウは リュウオウはあ!」
涙と鼻水、焼けるように痛む喉と口元に胃液を感じる。
「SCMを外して近づくのも 先行勝負もリュウオウ様が教えてくれた セイヤはきっと主人に勝負を受けないように指示されてるからって」
ユウガの指示が全部、推理されている。
まずいぞ、ユウガに教えないと。
話だけでも、リュウオウは俺はおろか、ユウガやエイアを越えている。
リュウオウは凡人じゃない。
ジュリアの様子も、俺がなった時の、普通の奴隷の域じゃない。
けど、俺は もう。