0007 新宿 セイヤ (23/36)
ジュリアの口から突然出た、ふざけた名前に俺はムカついた。
「ふざけてる場合じゃない」
「ふざけてないの 龍の桜と書いてリュウオウ様と読むの」
ていうか様って何だよ。なんで様を付ける!
「ジュリアはもう リュウオウ様のものなの」
訳が分からなかった。
一瞬、俺の脳裏にSCMの3文字が浮かぶ。
しかしジュリアが近づいてもアラームは鳴ら無かった。
ジュリアがSCMを付けている訳がない。
「見て」
ジュリアはそう言うと、俺と手を繋いだまま、片方の手で肩の服をめくった。
そこには見慣れない刺青が入っていた。
肩にかかったブラジャーの線の隣にワンポイントだけ、龍という小さな漢字と、桜の花びらが描かれている。
「え?は?」
俺が戸惑っていると、ジュリアは片手でカバンから何かを取り出す。
ジュリアの片手に握られた、月形の金具。
それはよく見覚えがあった。
S C M
「ジュリア お前 それ」
ジュリアは手に持つSCMを口の中に入れ、装着する。
──ュイ──ン カチッ