0007 新宿 セイヤ (19/36)

「セイヤ 久しぶり」


隣に座ると、間違いなくジュリアだと分かる。


「少し 痩せたか?」


久しぶりに会ったジュリアは、前より大分痩せていた。


「うん ダイエットしてるのー」


相変わらず、ゆっくりした天然って感じの喋り方。間違いなく、ジュリアだ。


「何回も電話したし メールも」


「ごめん 親戚の家だから あんまり携帯使えないんだ」


俺はジュリアのそんないい訳に、違和感を感じる。


そんな客に使うようないい訳、俺に使わないで欲しい。


けど、ここでそんな事を言ったら、この時間が壊れてしまう気がした。


「セイヤも少し痩せた?」


「ああ ダイエットしてるんだ」


俺の返しに、ジュリアは笑う。今の俺にできる、精一杯の冗談だった。


「じゃあ 今は親戚の家に?」


「うん」


「仕事は?まだあの店か?」


ジュリアは俺の店と同じ地域の、キャバクラで働いていた。


「うん そだよー」


明るい調子で返すジュリアに、俺は微笑んでいた。


けど、内心では泣き叫びそうになる。


2週間前。俺はすでに、ジュリアが働くキャバクラには行っていた。



けど、彼女はすでに辞めていたんだ。



どうして、嘘をつく。