0007 新宿 セイヤ (10/36)
エイアが、冷たいおしぼりでアヤカの頬と鼻を押さえていると、数分後にアヤカは気が付いた。
「大丈夫?」
エイアの言葉に、アヤカは俺を見る。
俺はアヤカに顔を向けず、タバコを吸っていた。
「セイヤくん」
エイアが何か言いたそうに俺を見た。
アヤカが気を失っている間、アヤカと出会い、彼女と出会った、今までの事のいきさつをユウガとエイアには話していた。
ユウガは黙って聞いてくれた。この辺は男同士、俺の苦悩やアヤカに対する怒りは、共感してくれる部分があったようだ。
けど、エイアは開口一番で
「うん アヤカちゃんが気が付いたら まず殴ったことを謝りなよ」
まるで母親だ。
だが、ルックスは本当にキレイだと思う。こういう女が、俺やユウガみたいな男に1番モテる。
「殴ったのは 悪かった」
俺がそう言うと、アヤカは泣きだした。
「ったく」
不細工な声と顔で、子供みたいに泣きやがって。
面倒くせえ。
泣いても、もう全部取り返しつかねえんだよ。