0006 豊島 アヤカ (53/64)

セイヤを疑った時点であたしは何かを失ってしまった気がする。



勝負を始めてから、エイアとユウガが現れてから



セイヤを奴隷にしてから。



あたしは、得たと勘違いして、どんどん何かを失ってしまったんだ。



ただ、セイヤに愛されたいだけだったのに。



ただ、セイヤの側にいたいだけなのに。



28年間の人生で、やっと見つけた絆なのに。



同時に、今までの下痢みたいに最低な人生がよぎる。



ダメ男に騙され続け、借金を背負わされ、家族や友達にすら見放され、1人で客の体を舐める毎日だった。



そんな中で出会った、あたしの希望がセイヤだったのに。



それも今、失おうとしている。



今のあたしとセイヤの絆は、あたしのカサカサの髪の毛みたいな、1本の線でしかない。



あたしは、また1人になるの?



あたしは あたしは。



「イッセーノ!」



突然、場の空気を吹き飛ばそうとする、イッセーノのかけ声がした。