0006 豊島 アヤカ (38/64)
ユウガは、終始黙っていたエイアの背中を軽く押して、話し始めた。
「彼女 エイアは見ての通り なかなかの美人だ モデル事務所にも所属してる」
は?モデル事務所?
あたしはエイアって女を見る。目が合ったけど、そらすもんか。
エイアも猫みたいにあたしから目をそらなさい。
なにこいつ。絶対あたしより年下のくせに生意気なんだけど。
ユウガはセイヤの目を見ながら続ける。
「おまけに母親はイギリスでファッションブランドを立ち上げた著名なデザイナーだ 奴隷にすれば 金にもなるしステータスにもなる」
こいつ何言ってんの?デザイナー?嘘臭い上に、最低なんだけど。
けど、セイヤを見たら、一瞬だけエイアに視線を移していた。
なんかその一瞬がいやらしい。
たしかに、エイアはハーフと言えばハーフっぽいし、着ている服もオシャレで高価そうだけど。
あたしはイラっとした。次に劣等感を感じる。
セイヤを手に入れた安心感から、あたしが今日着てる服は量販店で買った安物だ。
「そして 僕は 300万の貯金がある」
そう言うと、ユウガはエイアから渡された通帳を見せてきた。
確かに300万ある。
は、たかが300万でしょ?あたしは月に900万以上稼いだんだ。
「ホストにとっては少ないかもしれないけど 十数分の勝負で手に入るなら それなりの額だと思う」
あ、こいつ、いつの間にかタメ語になってる。
「どうだい?」
まあ、多分ユウガとセイヤは同じ歳ぐらいだけど。