J000 世田谷 ツバキ (95/135)

リュウオウが僕を見上げた。直後。


「アガッ!」僕の股間に、蹴り。


衝撃、電撃。ジャンプ、ジャンプ!


「このガキャッ!」


僕の手を新宿セイヤがとめた。「中央!」


迫り来る中央の前に足立シヲリ。


「どけ、足立シヲリ!」


「嫌です! 中央さん!」


リュウオウは一歩下がり、アンジュに肩を触れられたまま僕を睨んでいた。


新宿セイヤがリュウオウとジュリアを守るように立ちはだかり、中央と足立シヲリが睨み合う。


フジコは中央の背中を抱き、足立シヲリに微笑みかけていた。


きっ抗する互いの隷奴。


リュウオウはフジコ、中央、シヲリ、セイヤの四人を挟み、僕に言った。


「あとは僕と勝負するだけだ! 負けろよクソ眼鏡!」


「大人を舐めるな!」


僕の眼鏡の裏に、汗が伝う。


暑いな。


「……なんか、暑いことない?」


渋谷サチの言葉に、違和感の答えが浮かぶ。


「暑いよね」確かに暑い。


誰もが、置かれた状況の異変に気づいた。