J000 世田谷 ツバキ (88/135)

そして先ほど荒川エイアが持ってきた、バケツの水の名残も。


恐らく、ライターで加熱し、水で冷やすのだろう。極端な温度差によって、ガラスは割れる。


音圧、温度差。各々のやり方で、ガラスを割ろうとする。まあいい。だが遅い。


勝つのは僕だ。


僕のやり方を見た荒川エイアは、既に青ざめた顔を見せている。


「……まずいんじゃねーの、これ」


ミナミくんがそう言った瞬間。


ッバ リン


「っるわ!!」


部屋に、コップの爆ぜる音がした。


僕は息を吸い込んだ。指に痛み。構わない。



「割ったぞ!」



真っ先に割れたのは、僕のコップだ。


「……どうやって」


ジュリアの問いに、僕は歯を見せて笑った。


理科の教師舐めるな。