J000 世田谷 ツバキ (71/135)
「嘘だ! 嘘だよなジュリア!?」
新宿セイヤは葛飾アンジュに詰め寄り、彼女の腕を掴んだ。センシティブな男だ。
フジコの狙いはコレか。
2秒。
この場でなにが起きても、受け応えは2秒。それを過ぎれば失格、それがルール。
「……この紅い髪、自分で染めたんよ」
渋谷サチがそう言った。
「SCMが不幸の連鎖を生むわけじゃない」
と、フジコが言った。
不幸を生むのは当人の選択、か。
「ジュリアァァァ!!」
「セイヤ! 今は黙って! リュウオウ様の邪魔になる!」
葛飾アンジュの怒声で、新宿セイヤは押し黙った。
セイヤくんはアンジュくんが大好き。
アンジュくんは、リュウオウちゃまを愛してる。
リュウオウちゃまは2人のご主人様。
「僕は、ジュリアを、どうとも思っていない」
背後でなにが起きようとも、リュウオウ君の言葉も無理問答も、非情に続いた。