J000 世田谷 ツバキ (22/135)
さっきの揺れは、彼のチャーシューメンによるものだった。
「暴走族みたい」
台東フジコのつぶやきのなか、杉並ルシエが怯えた様子でこちらを見た。
「ど、どうしますか?」
僕は台東フジコにこう言った。
「フジコさん、どうにかしてください」
台東フジコは自身の身体で死角をつくり、バッグから手錠を取り出す。
「アイアイサー、ロープあったわよね?」
「はい、ここに」
彼女は、僕が渡したロープを手錠の片方の円へ結んだ。
そして窓を開け、身を乗り出した。
「文京さん! お久しぶり!」
「おうフジコ! そのケミカル野朗の奴隷になったんだってな!」
「ええ! 文京さん! 貴方もどう!?」
「ハッー! 殺されたってご免だね!」
「じゃあ殺してあげる!」