J000 世田谷 ツバキ (20/135)

それは幸運だった。


娘でもいればと思っていたが、練馬ヨシムネの弱みを握ろうと、彼の身辺を調べているうちに偶然知ったことだった。


まさか自分が勤務する学校の生徒に、彼の孫がいるとは思わなかった。


練馬ヨシムネは実の孫娘を商品にして、幼女愛好家の有力者を募っていた。


逆転への一歩を、僕は知らぬうちに進んでいた。


夜の2時間だけ、あーしは商品になる……。彼女はそう言っていた。


北ミナミは実の祖父に、他人との淫行を強いられていた。


孫による未成年との淫行によって収入を得て、さらにはそれを相手への脅しにも使っていた。


そんなことを一切口にせず、校内では強気に振舞う彼女だったが、その精神はギリギリだった。


だから家畜のようにネットに晒された葛飾ジュリアに自身を重ね、強い関心を抱いていたのだろう。


北ミナミは既に、祖父の言いなりだった。


僕にとっては格好のチャンスだった。


説得には手間取った。彼女は祖父を庇っていたのだ。


デリヘルも知らない彼女は、淫行の強制を、耐えていた……いや、歯を磨くのと同じ日常的な歪んだ感覚で受け止めていたのだ。


練馬ヨシムネは、のちに北ミナミに修羅の一片を味わって成長に繋げて欲しかったと語った。


彼はそれを悪なりの愛と呼んだ。


僕は北ミナミに、SCMの効力を説明した。