J000 世田谷 ツバキ (12/135)
良心の呵責こそあったものの、僕は心の奥底で安堵した。
今さら誰が僕を咎める。
葛藤など、技術を盗む直前で克服した。開き直った、というべきか。
必要なんだ、SCMは。
不景気なのは経済だけではないこの日本で、いや敢えて具体的に言おう。
「無気力と社会、人に関わることに怯えた大衆に、若者に、僕と同じ世代に!」
六畳一間で腐り果てて、楽しみはヘソのゴマの臭いを嗅ぐことと歯茎から出る血を吸って味わい、金はなくても最優先でタバコを買って、目標? 夢? それがなきゃいけないのか? お前の言っている意味が分からない!
いつか迎えがくると思っているそこのお前!
世界が滅び、一部の人類に超人的な能力が備わり、自分はそのなかでも最強最高の主人公だと思っているそこのお前!
「お前たちは主人公じゃない!」
僕は杉並ルシエと台東フジコに向かって、そう言った。