J000 世田谷 ツバキ (9/135)
自身の脳に触れたかのような吐き気でしょう。
嘔吐する中央アタルと杉並ルシエを足元に、台東フジコが僕を見た。
「タオル、持ってる?」
「いいえ。フジコさん、話は変わりますが、これからは敬語で、僕をもっと敬ってください」
彼女は冷徹な表情から、微笑みを見せた。
「……承知しました。ご主人様」
僕がSCMをつけると『カチャンッ、カチカチ』という音が鳴った。
そして、ごほごほと咳き込む中央アタルに、もう一度訊いた。
「その眼鏡、いいですね。どこで買ったんですか?」
「ゾ……フ。マルイで買った」
「うん、結構。車に乗りましょう」
中央アタルと杉並ルシエ、以上2名を手に入れた。
杉並ルシエに車の運転を頼み、僕とフジコさんは後部座席に座った。
ちなみに中央アタルには、自身の車で帰ってもらった。
窓の向こうを見上げると、空には沈みかけの太陽が煌々と輝き、波状の雲が見える。