0006 豊島 アヤカ (16/64)

「たしか SCMは奴隷と主人になってからだと近づいても鳴らなくなるって 説明書には書いてあったよね?」


あたしは、セイヤの腕を強く抱きながら聞いた。


「ああ 主人と奴隷関係以外のSCMが近づいた時だけアラームは鳴る」


「じゃあこれって 他のSCMが近づいてるっていうアラームだよね?」


「ああ さっきと同じだから 多分」


「2回目ってことは、半径15Mにいるの?」


「多分」


あたしとセイヤは歩きながら、周りをキョロキョロと見回していた。


「セイヤ あたし 怖い」


あたしは木陰に隠れるウサギのように、セイヤに抱き付く。


反面、この必然的なスキンシップに酔った。


不意に、道の先をこちら側に歩いてくる男が目に映る。


身長はセイヤと同じくらいだから目立つし、黒の短髪で、肌も少し黒いイケメンだからさらに目を引く。


ちょっとカッコイイ。あ、セイヤの方がカッコイイけど。


『 キュイ───ン 』


また鳴った。


3回目ってことは、半径5M。


しかし、周りにはそれらしい人はいない。


さっきカッコイイと思った男は、隣に歩く女と笑いながら、あたし達の隣を通り過ぎる。


あたしがカッコイイと思った男の隣には、彼女らしき女がいた。