0006 豊島 アヤカ (14/64)

ねえ!みんな見て!


特にそこの、不思議そうにあたしたちを見る不細工なカップルの女!


あんたの彼氏より、あたしの彼の方がカッコいいでしょ!?


彼は身長180cmで、高校の時からギターとバスケットをやってて、ファンクラブまであったの!


ずっとモテ続け、今では都内でも名の知れたホストクラブのNo.1!


あたしが彼をNo.1にした!


そんな彼は全部あたしのもの!


心はまだだけど、その内手に入る!


キスをしてと言えばしてくれる!


本命の彼女と別れろと言っても別れてくれる!


どんな場所で舐めてと言っても、舐めてくれる!


彼とあたしは男女を越えた関係!


彼はあたしの奴隷なの!




あれ?




あたし今、セイヤを『奴隷』って思った?


あたしは自分の思考に嫌悪した。


やだやだ。セイヤは奴隷じゃない。神に愛された崇高な関係。


そう特別な関係。


「セイヤ 楽しいね」


あたしは自分の思考に根付いた暗い何かをかき消そうと、甘えた声でセイヤに言った。


「うん」


けどセイヤは落ち着かない様子で、周りをキョロキョロしている。


あたしは、セイヤのその様子にイラっとした。