0001 港 タキオ (14/19)

「そうそう でも今日は1円玉が落ちたら負けバージョンね」


ジュリアが負けてくれれば何バージョンでもいい。 「じゃあ4人だからミスした人から脱落ね」


「罰ゲームは?」


いいタイミングで、もう1人の景色のキャバ嬢が発言した。


「私達女の子が負けたら一気で 男の子が負けたらシャンパン入れてよ」


どっち道、女の子が飲んでくれる客意識のいい案だったが。


「いや」


満場一致で可決のはずの案を、僕が却下した。


「ビリの奴が 1番勝った奴の言う事を何でも聞くって どうだ?」


空気を読まない僕の提案に、ジュリアもさすがに苦い顔をして言う。


「えぇー なんでも?」


「ああ なんでもだ」


「死ねとか無理なんだけどー」


もう1人の名前も忘れたキャバ嬢の発言で、みんな笑ったが僕は真剣だった。


「考えてみろよ なんでも だぜ?これ程優しくて厳しい罰ゲーム無いだろう」


「優しくて厳しい?」