0021 千代田 マリヤ (81/85)

そして、ぼくの本当の名前、マリヤを教えてあげた。電話越しでも、随分喜んでいたのが分かった。


どんな思考回路をしているのかは謎だったけど、悪い子じゃなかったな。ゲッコウ。


けど、ぼくは君より欲しいものがあるの。だからぼくのために、ちょっとした生け贄になってもらうね。


その後、とある公園で、ゲッコウはリュウオウに出会い、ゼロと勝負した。


反応を誤魔化すために、ぼくも協力したよ。タクシーに乗って。


結果、ゲッコウは〝リュウオウの奴隷にならずに〟キヨゼロの奴隷になった。


全てはパフォーマンス。こんな茶番で本当に、リュウオウを誤魔化せたかは分からないけど、相手は所詮子供だし、ぼくには直接関係ない。


ゲッコウはあげる。ゼロはもらう。


あとは好きにして。事がうまく運んで、江東先輩が満足すれば、ゼロを自由にできる。


あんた達は奴隷にするとか、しないとか、てきとうに勝負して、必死にやってなよ。


ぼくの物語には関係ない。


机の上には、SCMが置かれていた。


キヨゼロとゲッコウが勝負をしていたとき、反応を誤魔化してあげるために、1度ぼくがつけたやつだ。


キヨゼロからは、その後なにも連絡がなかった。預かったままだった。