0006 豊島 アヤカ (12/64)

セイヤは、まだあたしを愛していない。特別と見ていない。SCMがあって初めて言うことを聞く。


けど2000時間たてば、第二段階になれば、それも手に入る。あたしはそう確信した。


あたしが欲しいのはセイヤの心。すべて。


ページを読み進めていくと、139ページにも気になる箇所があった。


【奴隷になってからの行動基準】


奴隷は主人に危害を加える行動、また不快な気分になる行動を自らの思考で考えられる範囲で、しようとしません。


ただし、命令された質問には、たとえそれが主人の気を害する答えでも、奴隷の思考や知識に準じた答えを的確に答えようとします。


また、主人の命令が『主人自身を傷つけるもの』であった場合もそれに従います。


あたしは、この項目を読んだ時、疑問に思った。


命令で主人を傷つけるなら『殺せ』と言ったら主人を殺すのかしら。


さっき読んだ所には奴隷に自殺させようとしても、できないって書いてあったけど。


殺人は?


あたしはそんな疑問が生まれたけど、SCMで殺人がどうこうなんて考えていなかったから、とりあえずページを読み進めていった。


続きの項目には、奴隷が主人の命令に従う理由の1つにはSCMの作用により、奴隷は主人の存在や声に対し、無限の緊張感や恐怖感を感じているからと書かれていた。


その緊張感や恐怖感は奴隷側の想像力で、さらに助長し、妄想やトラウマとして根強く奴隷の服従心を奴隷に植え付けさせる。


さっきのあたしとセイヤのやりとりが、いい例か。


要はしつけを必要としない、ペットなんだろう。


セイヤ ペット。


セイヤとペットという言葉を結び付けると、あたしの心臓がドクンと鳴るのを感じた。