0021 千代田 マリヤ (77/85)
「壊れてくれて どこか安心していた でも あんた達が持ってたなんて……」
シンノスケくんは小さな声でそう言った。
ぼくが、シンノスケくんの言葉を考える前に、彼は顔を上げ、ぼくたちを見た。
「さっきの話ですけど」
〝さっきの話〟とは、シンノスケくんとゼロ、そしてゲッコウで、リュウオウの信用を勝ち取る、という話だ。
「俺は降ります 全部 聞かなかったことにしますから」
「え?」「は?」
その後、キヨゼロが説得をしてもシンノスケくんは断固として首を縦に振らなかった。
途中、ゲッコウからメールと着信があったけどシカトした。タイミングの悪い奴。
何があったのかは知らないけど、シンノスケくんは、どうもSCMが怖いみたい。
結局、何も進展しないまま、彼は帰っていった。
「あれだけ探していたシンノスケくんなのに いいの?」
「いいよ 偽者だろ?あいつ……」
ヤバイ。バレてた。