0021 千代田 マリヤ (26/85)

またやってきた。窓から。


「きゃっ!」


部屋に入って来るなり、小さな何かをぼくに投げ付けた。


飲んでいたビールの横に、銀のパキパキ。昼にゼロくんへ渡した薬だった。


背格好は一緒なのに、今いる彼はゼロくんとは違う。


「ゼロをどうする気だ!」


江東キヨ。キヨゼロが現れたんだ。


未だに意味が分からないけれど、鬼気迫る勢いは、冗談やからかいでしょうと言える雰囲気ではない。


「ねっ 教えてキヨ先輩」


調子を合わせるのが自然な受け応えだった。もちろん、普通に怖いのもある。


けどぼくの言葉を聞く様子は無かった。


「探してくれと言った!シンノスケを!」


「ねえ キヨ先輩 ゼロくんに何があったの?」


「お前に頼んだのが間違いだった!」