0021 千代田 マリヤ (23/85)
まだなにも分かっていないけど、江東先輩、ぼく決めた。
この子、ぼくがもらうから。
「ぼくね カウンセラーなの」
彼の耳元でそっと囁く。
「そっ そうなんですか?」
ぼくの嘘を彼は信じた。
ぼくはカウンセラー。親のいない子の下へ周り、こころのストレスを聞き出すのが仕事。
不安なら、毎週会いに来る。ぼくはそう言った。
そしたら話してくれた。
SCMとかいう、奴隷がつくれる器具の話を。
SCMとの出会いによって、リュウオウと名乗る子供の奴隷になったんだって。
それから自分の病気は更に悪化したって。
奴隷がつくれる機械。子供の奴隷。
かわいそうに。ゼロくんは、もう末期なんだね。
「服薬している薬はある?」
「いえ ありません」
「じゃあ これあげるから よく眠れるから ね」
ぼくはそう言って、自分のバッグから薬を取り出した。
「本当にカウンセラーさんなんですね」
それ、ぼくの常備薬だけどね。